【みんななに読んでる?】家出少女から東大博士へ……なぜシェアハウスを研究するのか?【髙瀬詩穂美】(前編)

この動画から学べること

本動画では、東京大学大学院人文社会学系社会学研究室で博士課程の1年生として、シェアハウスや他人同士が共に暮らすことをテーマに研究している髙瀬詩穂美氏の半生と研究の原点について深く学ぶことができます。

以下の内容について理解を深めることができます。

1. シェアハウス研究の個人的な動機と背景

  • 髙瀬氏が、なぜ家族だけではなく他人と関わりながら生きることをテーマに選んだのか、その幼少期からの問題意識について知ることができます。都心の核家族の環境下で、家庭が崩壊し、アルコール中毒や病気を患う母との生活、暴力や情報遮断(テレビゲーム、漫画、友達との遊びの禁止)といった壮絶な経験が、現在の研究テーマにどのように結びついたかを理解できます。

2. 家出と自立への道のり

  • 幼少期(小学校2年生)から理不尽さへの反発心から資金を貯め始め、中学校卒業後に家出を決行、その後、閉鎖病棟での半年間の生活を経て、どのようにして大学へ進学し、シェアハウスでの生活へとたどり着いたかという詳細な経緯を知ることができます。

3. 実践と研究の連動性

  • 研究に行き詰まりを感じたのではなく、実践だけでは行き詰まりがあると感じた結果、大学院に進学し研究を始めた経緯について説明されます。また、自身が学部生時代に焦燥感から100万円以上貯めて2件のシェアハウスを立ち上げ、その運営で経験した極度のストレスやトラブル(1ヶ月間の下痢、2週間の不眠など) が、現在の研究のモチベーションとなっていることを理解できます。

4. 社会学におけるシェアハウス研究の視点

  • 髙瀬氏の研究が、経営や建築ではなく、人間関係や「シャハウスという一つの社会」 として、集団の治安の保ち方や、海外(ドイツ、北欧など)も含めた居住の営みの分析に焦点を当てていることを知ることができます。

5. 実証研究の深さ

  • 修士論文で行った、神戸市長田区の「ハッピーの家六けん」における64日間にわたる住み込み調査 の詳細と、その多世代交流型の施設が、ほぼ全年代(乳幼児から70代まで)の約100人が日々出入りし、トラブルがあってもなお継続できている「危ういバランス」の謎を、エスノグラフィー(民族誌)の手法で解き明かそうとした研究内容を知ることができます。

前へ

【ADHD脳のリアル】話は聞いているのに入ってこない理由はこれです。#adhd #ADHDあるある #ADHD日常 #発達障害

次へ

「宿題ごときで追い込まれんでいいからな」 廃校の危機から“全員に居場所”で2年で約3倍の児童数に 過疎の町の「小規模特認校」に密着|newsランナー〈カンテレNEWS〉