【発達障害を見分けるサイン】益田裕介×精神科医さわ/ADHD・ASD・SLD/子供の10人に1人が発達障害/個性と得意を伸ばす子育て法/リストカットなどの二次障害へ発展するケース【ビジネス虎の巻】
この動画から学べること
本動画では、精神科医であるさわ先生と益田先生へのインタビューを通じて、発達障害(神経発達症)に関する多岐にわたる知識と、具体的な対応策について深く学ぶことができます。
1. 発達障害の基礎知識と分類:
発達障害は現在「神経発達症」という言い方に移行しており、脳の働き方の違いから生じる、得意・苦手のバランスが一般的な人と異なる特性であること。
主要な分類であるASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如・多動症)、SLD(学習障害、例:ディスレクシア)それぞれの具体的な特性と、これらがオーバーラップすることが多いというポイント。
ASDは「視点の変化が苦手」で、新しいことや引っ越しが苦手な傾向があること。
ADHDは「集中し続けることが苦手」で、衝動性や忘れ物が多いといった特性があること。
SLDは、知的な遅れがないにもかかわらず、読み書きや計算といった特定の学習に困難を抱えること(例:トム・クルーズ氏)。
2. 子供に見られるサインと対応:
感覚過敏(服のタグが切れないほど嫌がる、特定の匂いを強く嫌悪する)といったサイン。
発達障害は生まれつきのものであり、親の育て方や努力不足が原因ではないこと。
子供の発達はデコボコしており、点ではなく線でサポートしていく必要性。
学校生活や日常において困りが生じた場合の、専門家への相談のタイミング(特に児童精神科の予約が取りにくい現状)。
3. 具体的なサポートと環境整備:
日常でのコミュニケーションは、省略せずに具体的に伝えることや、視覚支援(メモ、付箋など)を使い、子どもの視界に入って指示を出すことが有効であること。
食べ物の好き嫌い(偏食)に対しては、無理に食べさせようとせず、無理をさせないことが基本であること。
ADHDの治療薬の存在と、使用する際は子供と話し合いながら進めること。
学校などでの「合理的配慮」の概念(試験時間の延長、音声入力の利用など)とその申請の権利について。
4. 親の心構えとネットワーク:
ADHDの子は社会場面で怒られる機会が多いため、親は「とにかく叱らないであげてください」というアドバイスが重要であること。
怒って治るものではないため、その子ができることを少しずつ増やしていくのが大事であるという考え方。
親が孤立しないために、親のネットワーク(親の会、患者会)を持つこと、また祖父母(親の親)との連携も有効であること。