【史上最悪の実験】1本のマイナスドライバーが生んだ悲劇「デーモンコア」とは何か?【小学生でもわかる科学史・ざっくり解説】
この動画で学べること
デーモンコアとは:マンハッタン計画で作られた、直径約8.9cm・約6.2kgのプルトニウム球。のちに2件の致死的な臨界事故を起こし「デーモンコア」と呼ばれるようになりました。 ウィキペディア
事故①(1945/8/21):ハリー・ダグリアンが、コアの周囲に炭化タングステンの「中性子反射体」ブロックを積み上げる実験中、ブロックを誤って落下させ臨界に。致死量を被ばく。 ウィキペディア/ウィキペディア
事故②(1946/5/21):ルイス・スローティンが、ベリリウム製の反射体半球でコアを覆う実験をデモ中、隙間を保つスペーサーの代わりに“マイナスドライバー”を使用。滑って半球が閉じ、即発臨界のフラッシュと熱波が発生。スローティンは9日後に死亡。 ウィキペディア/ウィキペディア
なぜ危険だったか:中性子反射体で“逃げる中性子”を戻すと反応度が上がり、臨界点(連鎖反応が自立する境界)に接近。フェイルセーフが無い手順逸脱や“手作業”が致命的リスクになりました。 ウィキペディア
教訓:以後、放射性物質の「直手」操作は禁じられ、遠隔・遮蔽・多重の安全策が標準に。実験は手順遵守と冗長な安全機構が命綱です。
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